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鉄道と飛行機を主体とした旅好きの日誌

【鉄道乗車記】 2023/9/2-5  インドネシア国鉄 豪華座席から地獄の限界夜行列車まで

インドネシアの滞在期間は僅か5日間だったものの、行動範囲が広かったので長距離列車に乗る機会が3回訪れた。

スケジュールに合わせて12go.asiaやtravelokaで予約していたらいい感じにいろんな客室を体験することができたので一つ一つ紹介していく。

 

目次

 

プレミアムエコノミー (ジャカルタ→バンドン)

ジャカルタから出る長距離列車の大半はGambil駅から出発する。(一部パサール・スネン駅発)

コミューター路線であるBogor線のJuanda駅とGondangdia駅の中間に位置する。一大ターミナルであるが、コミューターの電車は全て通過する。

インドネシアでは長距離列車と通勤列車で駅を使い分けている模様。

仕方なく自分はGondangdia駅で降りて15分歩く羽目になってしまった。

 

 

駅構内はこんな感じ。スタバやマックを始めとした飲食店が立ち並び、出発前のひと時を楽しむ外国人が多数見受けられた。

 

ホームに上がると電車が待機していたので、早速乗り込む。

ベトナムやタイのような東南アジアらしい客車とは違い、ちゃんとした今風の客車で驚いた。

 


客室内はこのような感じ。

乗車したArgo Parahyangan号はプレミアムエコノミー、エグゼキュティブ、パノラマの3クラスで構成されていて、今回はプレミアムエコノミーに乗車。

値段は1500円程度。

Youtubeやブログで見るとほとんどの人がジャカルタ〜バンドンをエグゼキュティブクラスで移動しているので若干身構えていたのだが、3時間程度の乗車時間ならエコノミーでも十分快適に移動できる。

それはエグゼキュティブに乗ればゆったり座席で移動できるし、パノラマクラスに乗れば景色も楽しめる。

 

ただ、移動できれば十分というのであれば、プレミアムエコノミーでも十分快適に移動できる。

エグゼキュティブクラスに比べて1500円安く移動できるので、バンドンで美味しいものをいっぱい食べるのにお金を使いたいという人はプレミアムエコノミーがおすすめ。

正直移動できれば十分だと思っていたため写真があまりなくて申し訳ない所なのだが、旅の目的が乗り鉄であったり車内からの景色であるのならもちろんパノラマクラスで移動すべきだろう。

 

エコノミー (バンドン→マディウン)

バンドンからマディウンまでの旅はバンドン駅から東に2駅進んだKiaracondong駅始発の列車になる。バンドン駅からコミューターに乗ると50円程度の金額(5000ルピア)で移動できる。

 

乗車した列車は、Kahuripan号 Bliter(ブリトル)行。

始発のKiaracondong駅を22:15に出発し、目的地のマディウン駅には朝9:09に到着する。乗車時間は11時間。

全車両エコノミークラスのモノクラス編成で運行。

正直この時はエコノミークラスにプレミアムエコノミーとエコノミーの2種類があることを知らなく、ジャカルタ〜バンドンのような座席だと勝手な思い込みをし余裕の表情で乗車してしまった。

 

そして車内に乗り込むと半地獄絵図のような光景が展開されていた。

まさかの全席相席エコノミーだったとは...。

ちなみにマディウンまでの料金は84000ルピア、およそ800円程度。

実を言うと、他の列車はエコノミーでも3500円と設定されていたため、800円で乗れるこの列車が一際放っていた。

そう言うことか。。。これが800円の限界夜行列車。。。

他の3500円のエコノミーはもしかしてプレミアムエコノミーだったのだろうか。。。

 

もう目の前がこの状態だから溜まったもんじゃない。

普通に深夜1時や2時代にも停車駅は存在するため、乗務員のクソデカ放送で当然寝れるわけもなく。

それでも無理矢理目を閉じて何とか意識を無にできて、再び目を開けるとこの状態。

朝5時半の光景だが、夜行列車楽しい!と言う感情はそこにはなく、後3時間半もこれを耐えねばならぬのか。。。といった負の感情が体の隅々に響き渡る。

これがまさに限界夜行列車なのかとふと思うモノだ。

しかも停車駅が何かと多いから、2〜3本くらい後続の列車に途中駅で抜かれた。

 

ちなみに座席のフカフカさはジャカルタ〜バンドンで乗ったエコノミーと同じなのだが、座席配置でこんなに変わるんだと思わされた。

 

何とか11時間の地獄を耐え抜き、やっとこさマディウンへ到着。

乗車した列車は右側の列車で、同じ時間帯にスラバヤからのジョグジャカルタ行の列車も左側に到着。

こっちがプレミアムエコノミーか。。。これで移動できたら少しは気持ち楽に移動できたのかもしれないと思いながらも、日本では味わえない真の限界夜行列車を体験したのである。

 

エグゼクティブ (マディウン→ジャカルタ)

スケジュールの都合上、マディウンでは10時間程度の短い滞在時間の上、ジャカルタへ戻ることとなる。

乗車した列車は、マディウン駅21:21発のBima号 Jakarta(Gambil ガンビル)行。

これでジャカルタのGambil駅へ戻ることとなる。

Gambil到着は朝600。およそ8時間とバンドンから乗った列車よりも短い。

 

Bima号はエグゼクティブのみのモノクラス編成。

インドネシアには寝台列車が存在しなく、座席車でのみの運行となる。

寝床につけないのはアレかもしれないが、それでも朝まで乗ってたエコノミーに比べれば随分マシである。

 

出発すると乗務員さんが毛布を提供してくれた。

僅かながらの心遣いなのだろうか。ありがたく使わせていただいた。

そしてこの列車は滅茶滅茶速い。

バンドンからマディウンまでチンタラチンタラ来た限界夜行列車とは打って変わって、ものすごいスピードでジャカルタ方面へと向かう。

ちなみにお値段は少々お高めの6000円程度(620000ルピア)。

まあここまでずっとエコノミーで耐えてきたんだから最後くらいは贅沢しないとね。

 

座席自体は快適だったのですぐに眠りにつくことができ、目覚めた頃にはジャカルタ市内に入っていた。
矢継ぎ早に前へ前へと進むBima号はジャカルタまであっという間だった。

ジャカルタまでは辺りが真っ暗だったので景色を楽しむ余裕はなかったのだが、ジャカルタに着いた時は快適に移動できたという感動が大きかった。

もう長距離列車でかつ日を跨ぐ列車に乗るときは、多少多く払ってでもエグゼクティブに限るなと。

 

 

 

こうしてエコノミーからエグゼクティブクラスまで堪能したジャカルタの長距離列車。

快適だったり文句が多かったりと色々あったが、こうやってブログを書いているとどれもいい思い出だったなと。

というわけで、体力に自信がある方は是非ともリアルな限界夜行列車を試してみるといいだろう。